赤ちゃんの心地よい眠りのためのお風呂習慣 具体的な時間帯や工夫 二人目育児での取り入れ方
赤ちゃんの心地よい眠りのためのお風呂習慣 具体的な時間帯や工夫 二人目育児での取り入れ方
赤ちゃんの睡眠を安定させるために、日中の過ごし方や寝る前のルーティンに注目されることは多いですが、実はお風呂の時間や入り方も赤ちゃんの寝つきや睡眠の質に影響を与えることがあります。特に二人目育児では、上の子のお風呂との兼ね合いもあり、赤ちゃんのペースだけで進めるのが難しい場面もあるかもしれません。この記事では、お風呂と赤ちゃんの睡眠の関係性、そして二人目育児でも実践しやすい具体的なお風呂習慣のヒントをご紹介します。
お風呂が赤ちゃんの睡眠に与える影響
私たちの体は、体温の変化と睡眠が深く関わっています。夜、眠りにつく前には体の中心部の体温（深部体温）が少しずつ下がり、手足などの末梢の体温が上がるというメカニプトが働きます。これは、熱を体の外へ逃がすための生理現象であり、この体温が下がるタイミングで人は眠気を感じやすくなります。
赤ちゃんも同様で、お風呂に入って一時的に体温が上がった後、体温が下がる過程で自然な眠気を促すことができると考えられています。お風呂をうまく生活リズムの中に組み込むことで、赤ちゃんがスムーズに眠りにつくための一助となる可能性があります。
赤ちゃんにとって理想的なお風呂の時間帯
寝つきを良くするという観点から、お風呂は就寝時間の少し前に入れるのが良いとされています。具体的には、就寝時間の約60分から90分前にお風呂を済ませるのが一つの目安です。お風呂で一時的に体温が上がり、その後、体温が下がり始めるタイミングがちょうど眠りにつく時間帯に重なるように調整します。
ただし、これはあくまで一般的な目安です。赤ちゃんのタイプやその日の活動量によっても体温の下がり方や眠気を感じるタイミングは異なります。大切なのは、赤ちゃんがお風呂から上がってしばらく経ってから、落ち着いた状態で眠りにつけるような時間帯を見つけることです。
二人目育児の場合、上の子のお風呂の時間との調整が必要になります。 * 上の子と同時入浴: 上の子と一緒にお風呂に入る場合は、上の子の就寝時間や夕食時間なども考慮して、家族全体で無理のない時間帯を決めます。赤ちゃんにとっては少し長くなるかもしれませんが、お風呂上がりのケアやその後の過ごし方を工夫することで、スムーズな入眠につなげることは可能です。 * 時間差入浴: 上の子と赤ちゃんを別々に入れる場合、どちらを先にするか検討が必要です。上の子を先に入れて寝かせてから赤ちゃんとゆっくり向き合う、あるいは赤ちゃんを先に入れてから上の子と入浴するなど、家庭の状況や上の子の年齢、性格に合わせて調整します。どちらの場合も、赤ちゃんをお風呂に入れる時間は就寝時間の約60分～90分前を目安にするという点を意識すると良いでしょう。
お風呂での具体的な工夫
お風呂の時間を赤ちゃんの心地よい眠りにつなげるために、いくつか具体的な工夫があります。
- 適切な湯温: 赤ちゃんのお風呂の湯温は、一般的に38℃から40℃程度が良いとされています。熱すぎるお湯は体を興奮させてしまったり、体力を奪いすぎたりする可能性があります。ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで、リラックス効果も期待できます。
- 入浴時間: 赤ちゃんの入浴時間は、月齢にもよりますが、一般的に10分程度が目安とされています。特に低月齢のうちは、長時間の入浴は体温が上がりすぎたり、体力を消耗したりする可能性があります。お風呂は体を清潔にする目的と、体温調整を促す目的と考え、手早く済ませることも大切です。
- お風呂上がりのケア: お風呂から上がったら、湯冷めしないように素早く体を拭き、保湿を行います。保湿は肌の乾燥を防ぎ、赤ちゃんが快適に過ごすために重要です。パジャマは、体温調整しやすいように、部屋の温度に合わせた適切なものを選びます。
- お風呂上がりの過ごし方: お風呂から上がってすぐに興奮するような遊びをしたり、明るい刺激の多い場所に移動したりすると、体温が下がりにくくなり、せっかくのリラックス効果が薄れてしまう可能性があります。お風呂上がりは、照明を少し落とした落ち着いた空間で、絵本を読んだり、静かな音楽を聴いたりするなど、穏やかに過ごすことを心がけると良いでしょう。
- 二人目育児での工夫: 上の子がいる場合、お風呂上がりに上の子が遊びに誘ったり、騒がしくしたりすることがあるかもしれません。可能な範囲で、赤ちゃんのケア中は上の子に静かに過ごしてもらうよう協力を求めたり、場所を分けたりといった工夫も有効です。また、お風呂から上がって授乳やミルクをあげる場合は、そのまま寝落ちさせるのではなく、少し覚醒させてから布団に置くといった工夫も、寝かしつけの分離につながると考えられます。
月齢別の考慮事項
赤ちゃんの月齢によって、お風呂での注意点や過ごし方は異なります。
- 新生児～低月齢: 体温調整機能が未熟なため、湯温や入浴時間に特に注意が必要です。沐浴槽を使用したり、大人と一緒に入る場合は、大人の体温で温めすぎないように気を配ったりします。お風呂上がりの保湿も念入りに行います。
- 寝返り～ハイハイ期: 動きが活発になり、お風呂でも遊びたがるようになる赤ちゃんもいます。安全に配慮しながら、お風呂用のおもちゃなどを活用するのも良いでしょう。ただし、興奮しすぎると眠りを妨げる可能性もあるため、遊びの時間と体を洗う・温める時間でメリハリをつけることを意識します。
- たっち～あんよ期: 一緒に湯船に浸かる時間も増えますが、滑ったり転んだりしないように注意が必要です。お風呂に入る時間帯は、日中の活動量が増えるため、少し早めにしても良いかもしれません。
まとめ
お風呂の時間や入り方は、赤ちゃんの体温調整を助け、心地よい眠りへの準備を整えるための重要な要素の一つです。就寝時間の約60分から90分前を目安に、適切な湯温と入浴時間でお風呂を済ませ、お風呂上がりは穏やかに過ごすことで、赤ちゃんの自然な眠気を促すことができると考えられます。
二人目育児では、上の子との兼ね合いで時間調整が難しい場合もありますが、家族の状況に合わせて同時入浴や時間差入浴、お風呂上がりの過ごし方などを工夫することで、赤ちゃんにとって快適なお風呂習慣を取り入れることは可能です。
全てを完璧に行う必要はありません。できることから少しずつ試してみて、赤ちゃんの様子を見ながら調整していくことが大切です。もし、お風呂習慣を見直しても睡眠の悩みが続く場合は、他の要因も考えられますので、専門家や自治体の相談窓口に相談することも検討してみてください。